フリーランスの年末調整について
アフィリエイターなどが個人事業主として働きつつ家族を青色事業専従者としている場合、年末調整というものをしなければならない。 確定申告に関する情報は本やサイト等たくさんあるのだが、年末調整に関しては情報が極端に少ない。
一番参考になったのは、 マネーガイドJP~税金と節税 というサイトである。
私自身のシチュエーションは以下のとおりである。同じような人に参考になると思う。
- 個人事業主
- 青色事業専従者一人
- 払っている給料8万円×12ヶ月+賞与4万円
この場合、源泉徴収額は0である。 源泉徴収額が発生するレベルで給料を払っている人は税理士に相談したほうがいいと思う。
以下の4つの書類を税務署と市役所に提出する。 税務署と市役所にそれぞれ2点。
- 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書 税務署
- 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表 税務署
- 給与支払報告書(個人別明細) 市役場
- 給与支払報告書(総括表)市役場
支払った給料が500万円以上の場合は源泉徴収票を提出する必要がある。 そのような人は税理士を雇っていると思うのでここでは触れない。 以上に上げた4つの書類についてそれぞれ説明する。
給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書
- 振込用紙みたいな3枚1組複写式のオレンジっぽい紙。
- 税務署から送られてくる。
- 7月と1月に提出する。
- それぞれ7月10日と1月20日までに提出する。
これは本来は毎月提出するものである。 「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出している場合は1月と7月の年2回の提出となる。 提出していない場合は毎月10日までに提出する。「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」は提出しておいた方がいい。 上では税務署に提出と書いたが、これは支払額が0の場合である。 支払がある場合は最寄りの金融機関でよい。
記入自体は難しくない。私の場合は以下の通りになる。平成25年後期の場合。
- 俸給・給与等 支払年月日:25年7月1日~12月31日
- 俸給・給与等 人員:1人
- 俸給・給与等 支給額:480,000円
- 俸給・給与等 税額:0円
- 賞与 支払年月日:25年12月31日
- 賞与 人員:1人
- 賞与 支給額:40,000円
- 賞与 税額:1,634円
- 納期等の区分:25年7月~25年12月
- 年末調整による超過税額▲: - 1,634円
- 本税: 0円
- 合計額: ¥0
数字だけを記入すればいいので、楽だ。
賞与の源泉徴収税額は少し厄介だ。 前月の給与の金額で率が決まる。 税務署から送られてくる「源泉徴収税額表」という冊子をみる必要がある。 その冊子の中の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から税率を引っ張ってくる。 前月給与80,000円であるので、79000円~252000円(扶養なし)の税率のところに該当し税率4.084%となる。 賞与金額の4.084%が源泉徴収税額になる。 ただし、年末調整の結果税金を所得税を収めなくていいので、年末調整による超過税額で調整する。 単純計算で、103万円までは所得税を収めなくていいはず。
この書き方は以下のサイトに詳しく書いてあった。
http://www.taxoffice-m.com/gensenzei.html
http://zeirishigyoukai.blog.fc2.com/blog-category-41.html
給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表
- A4サイズの2枚1組の複写式。
- 税務署から送られてくる。
- 1月31日までに税務署に提出する。
住所や氏名、事業種目などを書く。 調書の提出区分は1を記入。 「給与所得の源泉徴収票合計表」欄に以下を記入する。
- 人員:1人
- 支払金額:1,000,000円
- 源泉徴収税額:0円
- 源泉徴収票を提出するもの:0
- (摘要):該当なし
以上を記入して給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書と一緒に税務署に持っていった。 税務署の反応はいまいちパッとしない。税額0円の場合は必要ないのかななんて感じる。
給与支払報告書(個人別明細)
複写式4枚綴りのA6の(ちっちゃい)書類の1枚目と2枚目。 1枚目は500万を超える場合なのでほとんどの人が2枚目を使う。 書く前に以下の3つの書類を書いておく。
- 所得税源泉徴収簿
- 給与所得者の扶養控除等(移動)申告書
- 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書
すべてA4サイズの一枚紙で、税務署から送られてくる。
これらは提出不要だが、一応事業主が作成し保存する義務があるようだ。 この中で所得税源泉徴収簿を作っておくと、提出する給与所得の源泉徴収票に記入するのが楽になる。
給与支払報告書に記入するのは以下のとおり。 所得税源泉徴収簿作っておけば、すべての情報はそっちから持ってくれば良い。 金額などは所得税源泉徴収簿と同じ額をかく。 カッコの中は私の場合の例である。
- 支払いを受ける者の住所と氏名
- 支払金額(例:1000000)
- 給与所得控除後の金額(例:350000)
- 所得控除の額の合計額(例:430000)
- 源泉徴収税額(例:0)
- 控除対象配偶者の有無等(例:無に◯)
- 生命保険料の控除額(例:50000)
- 受給者生年月日
- 支払者の住所と氏名
給与所得控除後の金額<所得控除の額の合計額
となれば源泉徴収税額が0となる。
これで市役所に持って行ったら(摘要)の欄に「専従者給与」と書くように言われた。 書いておいたほうが分かりやすいかもしれない。
給与支払報告書(総括表)
住所や氏名などを書けばいいだけなので難しくはない。
- 給与の支払期間
- 給与支払者郵便番号
- 給与支払者所在地
- 名称:屋号がなかったので名前を書いた
- 代表者の職氏名印:「同上」と書いた
- 経理責任者氏名:「同上」と書いた
- 連絡者の係り及び氏名並びに電話番号:自分の名前と電話番号を書いた
- 会計事務所等の名称:空欄だった。担当税理士がいる場合は書くのだと思う
- 提出区分:年間分に◯
- 給与支払いの方法及び期日:「月給 月末」と書いた
- 事業種目その他必要な事項:Webデザインとかアプリ開発とか
- 提出先市区町村数:「1」と書いた
- 受給者総人員:「1」と書いた
- 報告書人員:「1」と書いた
- うち退職者人員:「0」と書いた
- 所轄税務署
この辺まで書いて市役所に持っていけば後は教えてくれる。
給与支払報告書(個人別明細)と 給与支払報告書(総括表)を持って市役所に行く。 のだが、こちらも税務署同様対応がいまいちパッとしない。
源泉徴収額が0の場合、あまり真剣に考えなくてもいいのだろうか?