無趣味な人

生まれてこの方、無趣味。ハマったものこれといって特になし。

Rubyではじめるシステムトレードが隠れた名著

漫画家の坂本タクマさんの書いた「Rubyではじめるシステムトレード (現代の錬金術師シリーズ)」という本がある。 この本がかなりの名著だ。 繰り返し読んでる。 Rubyを学びたい人には是非お勧めしたい。

この本はシステムトレードの検証プログラムを作りながら、Rubyを勉強する本だ。 普通の初心者向けのプログラム本は、使い道のない「お買い物プログラム」とかで学ぶことが多い。 だが、この本で使う検証プログラムは実用的で拡張性も高い。 実際に使える。検証できる。素晴らしい。

この検証プログラムは本を購入すればダウンロードすることができる。 この検証プログラムだけで、本の定価代以上の価値はある。 というか、私にとっては数十万円以上の価値がある。 これが三千円で買えてしまう。ありがたい。

本の内容はプログラム初心者向けに丁寧に書かれている。 最初から読んでいけば、分からないところは出てこないと思う。 文章も柔らかく、ユーモアもあり読みやすい。 本格的にRubyを勉強したい人向けにRuby関連のお勧め本も巻末で紹介されている。 Rubyを始めたい人はまずはこの本を買えば良い。

欠点は表紙だ。 作者が漫画家なので、そのキャラクターの絵になっている。 これが少し安っぽく感じる。 もともと作者の漫画を読んでいた人には、訴求力があるのだろうが内容と合っていない。 表紙をもっと仰々しいものに変えて再販すればもっと売れるのではないだろうか。

この本の環境設定は、すべて無料でできるのが紹介されている。 個人的には、デバッグはステップ実行できる環境が欲しい。 Eclipseで開発環境を作れば多分無料で行けるだろう。 私は、PHPStormやAndroid Studioで慣れているのため、それらと同系統のRubyMineというのを購入した。 お金がかかるがお勧めする。 この本の検証プログラムは幾つか直さなければならない箇所がある。 Tickが変更した時の対応とか、購入した値段とストップが同じ時など。 この辺を治すためにも、デバッグ環境はちゃんとしたのが欲しい。


Amazonの評価を見ていると、システムトレード=自動売買だと思っている人がいる。 それは違ってシステムトレードとは「ルールに従って売買を行う方法」のこと。 この書籍はあくまでシステムトレードについてであって、自動売買には触れていない。 自動売買したい人はマネックスのトレードステーションを使えばいいと思う。 バックテストもできるので、Rubyを勉強する必要がない人はこれでいいと思う。

トレードステーションはこちらから→Tradestation(トレードステーション)

でも、学習させたり一晩中自動で最適値を求めたりなど、いろいろやりたくなる。 いろいろいじりたくなるので用意されたツールだと物足りない時がある。 ので、私はバックテストをこの本の検証プログラムをベースにしたものも使っている。